暑熱順化シリーズ ①基礎を学ぶ

今日は、タイトルの通りで暑熱順化について基礎的な話を綴ってみます。

私が先日から何度か記事にしている「HEAT Training」「CORE」「深部体温」などのキーワードに関連した内容の中でも”そもそも”の部分ですね。

私も勉強中なので間違っている点は是非ご指摘頂けると助かります!

暑熱順化(しょねつじゅんか)とは

暑熱順化とは、人体に備わっている「環境の変化に順応する力」の中で、暑熱環境(暑さ)に身体が順応すること。

簡単に言って「身体が暑さに慣れること」ですね。

例えば、サウナに入るのが趣味の人って、やたら長く入ってられますが、それも暑熱順化の一例の様です。

昨今、日本も夏の暑さが厳しさを増すばかりで、熱中症への注意喚起をよく聞きます。

厚生労働省も、熱中症対策として「水分補給」「健康管理」のほかに、この暑熱順化が効果的という事で「暑さに慣れるトレーニング」を推奨しています。

【重要】
◯ 暑熱順化の効果は1〜2週間でも現れ始めると言われています。
◯ ただスポーツパフォーマンスに好影響が出るまでには4週間以上が必要とも。
◯ そして、暑熱トレーニングは継続していないと効果は無くなっていくようです。

人間の温度調節機能はエグイ!

身体が暑さに慣れたからってスポーツパフォーマンスに何か良いことあるの?って感じですよね。

人間は、恒温動物のため、深部体温を一定に保つための高度な体温調節機能を有しています。

これがエグイ!

生理学的に言うと、自律性調節 (皮膚血管拡張と発汗すること)の機能が他の動物と比較しても特に発達している、という事らしく。。。

簡単な言い方をすれば、体温が上がり始めると脳が指令を出して冷却機能が働くようにできています。

つまり、、、血管が広がることと発汗することで身体表面から水分を蒸散させて熱を逃がす事が高性能でできてします。

もちろん、そのほかにも熱放散の方法はあって、衣服の着脱・風を受ける・冷たいモノを浴びたり飲んだりして、体温を下げる(冷却する)ことも可能で、これは行動性調整です。

そのとき体内で何が起こっている?

暑熱順化すると。。。

〇 基礎深部体温が下がる
〇 早く体温を下げる事が出来る 
 ※自律性調節機能が向上して(血管拡張と発汗が)同時発生する
 ※より低い深部体温で発汗が始まり、発汗量も多くなる
〇 血管系の協調作用 ※血流が”冷却用”と”仕事用”の相互で調整を保つ
〇 血中のヘモグロビン量が増加する(*1)
  ① まず、暑熱環境下では、人体は血漿(けっしょう)量を増やす
  ② 血液中の血漿量が増えると血中成分のバランスが崩れる
  ③ 血中成分のバランスを整えるために人体はヘモグロビンを生成する
  →→→という流れで、血中のヘモグロビン量が増える

(*1) ヘモグロビン量の増加に関しては、低酸素トレーニングと比較した研究があるのでそちらの論文は参考になります >>> (Cross Acclimation between Heat and Hypoxia: Heat Acclimation Improves Cellular Tolerance and Exercise Performance in Acute Normobaric Hypoxia)

暑熱順化に関する参考文献

◯ Garrett AT, Creasy R, Rehrer NJ, Patterson MJ, Cotter JD. Effectiveness of short-term heat acclimation for highly trained athletes.Eur J Appl Physiol. 2012 May;112(5):1827-37. doi: 10.1007/s00421-011-2153-3. Epub 2011 Sep 14. PMID: 21915701.

◯ Heathcote SL, Hassmén P, Zhou S, Stevens CJ. Passive Heating: Reviewing Practical Heat Acclimation Strategies for Endurance Athletes. Front Physiol. 2018 Dec 20;9:1851. doi: 10.3389/fphys.2018.01851. PMID: 30618849; PMCID: PMC6306444.

◯ Stanley, J., Halliday, A., D’Auria, S. et al. Effect of sauna-based heat acclimation on plasma volume and heart rate variability. Eur J Appl Physiol 115, 785–794 (2015).

ちょっと長くなってしまったので、続きは次回の記事で綴ってみたいと思います。
暑熱順化トレーニング自体は、まだまだ発展途上の分野と私は認識しています。COREというデバイスに出会って自分なりに勉強しているところではありますが、詳しい方は是非とも教えて下さい!

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